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 媚びたっていいじゃない

ポエムだっていいじゃない

造り手の想い、空間、サービス
五感を通じ感じたコト


私なりの解釈でお届けします。

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快食倶楽部万年

東京 日暮里




" 想いは招く。"



何かにつけて
肝臓にワガママを言いたくなる
この時季、このシーズン。

見つめるセイコ蟹のつぶらな瞳に
言い訳を述べながら、今日も酒をあおる。

.
お品書きのカニが
ニコニコでかわいい。

"ぼくがパソコンで出来る
唯一の仕事なんです。"

そう話しながら
やわらかな笑顔でご主人が、
ずわい蟹の焼売を供してくれる。

.
気付けば前回の訪問より、
一年余りの時間が経ってしまった。

自分でもよく分からない
言い訳をいくら並べようとも、
意に介さず迎え入れてくれる事に感謝したい。

変わらず在り続けるその気概に、
変わらず与えてくれる感動に頭がさがる。

.
戸をひらけばそこは
しんしんと、ただ静かな冬の夜 。

冷たく乾いた空気に撫でられながらも
心と身体はお酒と料理と人との
触れ合いによってじんわりと温められて。

忙しなく通り過ぎる毎日だからこそ、
ゆったりと今日の自分に
言い訳をできる場所がある事が、実に心強い。





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快食倶楽部万年

東京 日暮里




" 超煮込み。"



清澄なまでに磨かれた
ハードワークの偲ばれる豚骨出汁。

角のないまろやかな甘みと、
とろけるような脂の旨みが溶け合う。

冬の寒さに甘えたくなる味覚。
スーパー白米欲しい。 

.
煮込をキチンとしたお店で食べることが、
一番の贅沢に感じる今日この頃。

北国の生まれでもないのに
飲んだ後の冬の寒さには、
どこか懐かしさを覚えると共に優しさを感じる。




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サケとサカナ

神奈川 川崎新丸子




" 全部ラスボス。"



○寒鰤レアステーキ ポン酢ソース掛け

食感の頂点。
ころがしてほぐれて、
ジュワッとあふれて、奥歯で確かめる。

.
○白子とクリームチーズのパテ

白子からクリームチーズへ
移り変わる味覚の妙。
そのなめらかさに美しさすら感じる。

.
○鮟鱇と白菜の生姜醤油煮

心身に冬をもたらす慈愛の味覚。
煮込まれたい。

.
○牛しゃぶ すき焼き風

なぜ今まで出逢わなかったのか。
牛しゃぶ×すき焼き×ツマミの最適解。

.
○鯖味噌焼きおにぎり

コンビニのソレ問題とは異なる世界線。
中みっちみち。口いっぱいの幸せ。

.
イメージを手元で具現化する
卓越した描写力に

ご主人の酒呑みとしての矜持を感じる。

品格を湛え、
琴線をかき鳴らす
手強過ぎるサカナたち。



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銀座くらはし

-hanare-

東京 銀座




" どこからか秋風が忍び込み
意に捉えぬまま出ていった。"



十余年に渡り、
公私共に大変世話になった
第二の親父を偲ぶ会。

生粋の江戸っ子。
語気荒く、威勢に満ちていて。

歳を重ね、歩幅は小さくなろうとも
ネオンに照らされたその背中は、
いつも誰より大きく見えていました。

.
"さいごは誰にもかまわれることなく
一人でゆっくりしたい。"

そんなこと言うもんだから、
その後の僕は皆んなから非難囂々です。

.
今日も僕らは変わらず
貴方の好きだった店で、
楽しく酒を酌み交わしています。

皆んなの変わらぬ笑顔は、
貴方の志を偲ばせてくれています。

.
また秋風が吹いて、街路樹が揺れた。
透き通った冷たい空気が、
酔い身に心地よくて。

それは過去の記憶を、
それとなく拭い去る清涼な風で。



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焼き鳥 柳さわ

神奈川 川崎




" まずは出汁を飲んでみてください。 "



こぼさぬようにと
酔を振り払い真剣に受け取る。

震える指先、カタカタと音を鳴らす。

肉厚で逞しい曲線美。
ゆらゆらと輝く、蠱惑的な金色の水面。
泳ぎたい。

.
椎茸嫌いを即死させられる
ピュアっピュアな純度100%の出汁。

一滴足りとも逃さぬよう、
慎重に出汁をすすり、嗜む。

特有の芳醇な香りが鼻腔をくすぐる。

口を開きたくない、
香りすら逃したくない。

追いかける酒のまろみが
香りと絡み合い、頭の後ろへ突き抜ける。

椎茸好きも昇天させる味覚。

.
椎茸、ねぎ、ししとう、ヤングコーン。
焼き鳥だけでなく
野菜串も主役級の存在感を示す。

.
1時間だけのつもりが、
またついつい長居してしまった。

過ごす時間が出汁のように
じんわりと柔らかく
身体に沁み込んでいく。



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快食倶楽部万年

東京 日暮里




" 秋鯖、肉味噌、鬼おろし。 "



煌めく飴色の背、
抱えきれず滲み出す脂。
今日イチのビジュ担。

フワッと沸き立つ上品な香り。

角のないまろやかな甘みと、
とろけるような脂の旨みが溶け合う。
白米欲しい。

添える肉味噌と鬼おろしを摘んで、
泡立つ黄金色で迎え撃つ。

.
焼き魚をキチンとしたお店で食べることが、
一番の贅沢に感じる今日この頃。

秋が深さを増すごとに
味蕾が感じる味わい深さも
その深度を増していく。



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オステリア ボッカーノ

東京 六本木




" Fall in loveィオリ "



頭文字を打てば
予測変換の一番最初にくるぐらい
肌に馴染んだ場所。

日々深くなる肌寒さも
ボッカーノへ行けると思うと
不思議と心地良さに変わる。

.
"ヒラメを詰めたラヴィオリ フレッシュトマトソース"

.
フレッシュトマト、ボンゴレ
爽やかなアーリオオーリオ仕立て。

生地のなみなみが心に優しい

ナイフを入れると
ホロホロの淡白な白身が顔をだす。

湯気立つヒラメの引き締まった旨みが
胸の奥にグッと沁み込んでいく。

.
ぬくもりいっぱい
身体の芯から満たされて。

秋の空気を胸いっぱいに吸い込んで
夜空を飛び回りたくなるような感覚に

なんだか胸がドキドキする。



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L'Ateliere de Joel Robuchon

ラトリエ ドゥ ジョエル

東京 六本木




" Unagi caramélisée "



あ胸を突くほど漂う
揺れる金木犀の芳香。

窓の外、行き交う人々が
移ろう季節をかき混ぜる。

.
鰻はキャラメリゼに
山葵のクリームで。

色気のあるテクスチャ。
さくっフワッじゅわっとくる
官能的な食感。

.
日本濃度つよつよな食材を
クラシカルな仕立てに。

ビールとワインを添えて
解釈を咀嚼する。

.
居酒屋のような気楽さで、
自由な心でフレンチを愉しむ。

食文化ほど隔たりなく
多種多様に入り混ざるものもない。

.
秋風が吹いて酒面が揺れる。

季節も料理も人も香りも
全てが手を繋ぎ合い、移ろい巡っていく。

.
○オマール海老のポシェと
 フレッシュほおずきを
 スパイシーなアボカドのフォンダンと共に

○炙りうなぎのキャラメリゼ
 山芋のフリットと合わせ
 わさびクリームをアクセントに

○マグレ鴨のロティ
 甘酸っぱいシュールージュのエチュベといちじくを添えて

○シャンピニオン
 ヘーゼルナッツプラリネのムースと
 ブラッドオレンジのソース
 ヨーグルトのソルベを合わせて

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loveワインとビストロのお店

東京 世田谷 二子玉川




" もはや呪いなのよ。"



"あれ?箸なんてありましたっけ??"

箸先で感じる
シャインマスカットの感触が心地良い。

"ずいぶん前から用意してるよ。"

.
気がつけば半年ぶり。

どれだけ強く印象を残していても、
時間を空ければガチで忘れられそうで。

でもなぜかその緊張感に
居心地の良さを感じてしまう。

.
柑橘の香りたっぷり
秋刀魚のベッカフィーコ

箸でつまんで深呼吸、
香ばしい余韻と懐かしさが
身体中を駆け巡る。

どんなに時間が空いていても
このひと口ですぐに飛び越えてこれる。

.
何かを成し遂げたような、
言い知れぬ充足感に包まれ店を出る。

"またね、次はすぐ待ってるから。"

何気ない嬉しいひと言が、
なぜか呪いのように耳に残る。

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快食倶楽部万年

東京 日暮里




" 成り行きを見守る。"



こんがりとしたバケットの上に
カニ&ウニが鎮座する。

" これは絶対白ワインだ。"
有識者は息を巻いて語る。

" ビールの可能性も捨てきれないかと。"
一縷の望みにかけて囁きかける。

キンッキンの辛口白ワイン
vs
冷気漂う清らかなビール。

幾度となく繰り返されてきた夏場の論争。
経験上、こちらにもそれなりの手札はある。

よかろう、ならば戦争だ。

" 白ワインに決まってるだろ
そう仕立ててもらってるんだから。"

完全に噛み付く場所を間違えた。

前歯が軽やかさを伝える。

じんわりと味覚に響く
濃厚で支配的な旨みが、

今日の全てを忘れさせてくれる。



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蓬莱屋旅館

千葉 鴨川




" しけの天津に魚あり。"



夏の終わり、夕刻の港町。

堤防で横になり、
夕食のはじまりを待つ。

太陽をたくさん吸い込んだ
コンクリートがじんわりあたたかい。

海を浮かべたような真っ青な空。
目を瞑り、のびをする。

.
原付の釣り人
日陰で一服する漁師

明日の支度をする船人
低く空を飛ぶカモメ

水平線に浮かぶ夏雲
背後の愛宕山から届く蝉の音。

.
ちゃぷんちゃぷんと
防波堤に小波が届く。

あたたかさと相まって
湯船に浸かっているかのような心地。

沈む夕陽に手を伸ばす
指先から海の香りがする。

.
"天津千軒釣り家業、しけの天津に魚あり。"

かつてそう謳われるほど、
多くの水揚げを誇った天津漁港。

その地において明治創業、
漁協組合入札権保有の老舗旅館。

待ち受けるは、溢れんばかりの房総の幸。

.
深呼吸ひとつ、港をあとに
居住まいを正して夕食と向かう。


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レストランナチュール

千葉 鴨川




鴨川小湊の奥座敷。
海と山、両者の風に抱かれる
自然派イタリアン。

勢い余って20分前到着。

玄関前にお行儀よく座る
かわいらしいレセプションに
時間まで相手をしてもらう。

.
フワリとしたマゴチを
じっくりと焼いた肉で包みこむ。

溢れるだす強い旨みを、
野生味あるゴーヤが爽やかに受け止める。

トコブシはバターソテーに。
滲み出すダシとバターのまろやかさ

どこか懐かしくてやさしい。
これぞ海の味覚。

.
蛸壺漁で水揚げされたタコは唐揚げに。

ドルチェは無花果。
それぞれ赤白のワインで煮込む
ワインのソルベを添わせて
リッチな仕立て。

.
当店は化学調味料、冷凍素材不使用。

有機栽培のハーブティー7種類
コーヒー豆は森林に自生する代物。

店名通り幅広く拵えたナチュラルワイン。

予約制にて、
ランチはおまかせ4,800円(税込)
ディナーはおまかせ6,000円(税込)
ワインペアリングは3,500円より。

.
この境地に辿り着くまでに、
シェフの料理人として生きてきた
長い年月があるんでしょう。

ワンパクなまでに
個性豊かな房総の幸。

それらをまとめ上げる
確かな矜持、添える遊び心。

足を運んで良かった
手放しでそう思える。

この胸の高鳴りときめきメモリアル。


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花天

神奈川 川崎元住吉




ドーピング、応急処置、その場しのぎ。

あらゆる手を使い、
なんとか乗り切った健康の祭典。

全てを振り払い、
一目散に煙の中へと飛び込む。

.
滴るひと雫。
立ち昇る匂いでジョッキが空く。

キムチとナムルでさらに2杯空く。

佐賀牛の品格あるパワフルさ。
サッと炙って山葵を多めにくるむ。

口に入る前から既に美味い。

.
すりおろしにんにくは
かけがえのない友達。

サシ×ニンニク。
翌日のお腹事情を含め
コイツらは絶対に裏切らない。

失われた数日を取り戻す
駆け抜けた一食。


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やぶ久

神奈川 川崎元住吉




 " 夕立で呑める。"

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窓の外が急に騒がしくなった。

緑の中、騒ぎ出す蝉の声
コンクリートから立ち昇る夏の香り

こんもりとした入道雲
どこかで響く遠雷。

.
久々に押すエアコンの切ボタン
ベランダに出て大きく伸びをする。

雨粒ひとつ、大きく跳ねかえる。
慌てて室内に逃げ帰る。

涼風に乗ってフワリと届く夏の残り香。

ふと脳裏に蕎麦とビールが浮かび上がる。

.
窓の外、雨はまだ止まない。
蕎麦をすすり、酒を呷る。

"雨、また強くなってきたね。"
"天ぷら頼んじゃおっか。"

飲み干す杯に雨を注ぐ。
なんとも気分の良い雨宿り。

夕立は、夏の酒呼水。


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飯酒トモエ

神奈川 横浜 日吉




 " 夏の余韻。"

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海帰り、夕方の風、遠くで響く蝉時雨
まだ波に揺られているような感覚。

日焼けの肌に大理石のカウンター
ひんやりと気持ちいい。

モダンを可視化した落ち着きのある空間に
心はさらに熱を帯びる。

.
@maya_foodie_yokohamaさんのご投稿を拝見し、
そのまま当日の予定を吹き飛ばしてお邪魔したフッ軽夜。

.
"すっぽん焼売"

肉よりも肉肉しく、
魚よりもさっぱりと。

小さな泡音を立てながら
白浜に届くさざなみが、

砂をならしながら
スーッと遠浅に引いていくような
澄み切った余韻。

.
どっしりと和食に軸を置きながらも
肩肘張らずに摘めるアテとして落とし込む。

そのずらし方がなんとも憎らしい。

.
帰り道、日焼けの肌はまだ熱い。

それとは裏腹に
心の中は空っぽで、

解けるような繊細さが
ふわふわじんわりと広がっていた。


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浅草・炭火会席 【 蔵 】

東京 浅草




 " 納涼。"

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はじける炭の音ひとつ、暑さを払う。

大ぶりの活き鮑、火鉢に揺れる盆踊り。

分厚いその身を噛み締めては呷る。
追いかける肝、一箸摘んでまた唸る。

胃の腑に構える大火鉢。
焚べる夏の酒悦、さらに猛々しく唸る。

.
またひとつ炭がはじける。

例年にも増して
払いまくったこの夏の暑気。

まだまだ猛り踊る、下町の夏夜。


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東京 日本橋




 " 言葉にならないことがあるから
この世は素晴らしい。"

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約束の時間には
なんとか間に合いそうだ。

プレゼントの袋を揺らしながら
慌ただしくタクシーに乗り込む。

.
"少し遅れます。すみません。"

.
家から店まで徒歩5分の主賓からのLINE。

止まらぬ汗を拭いながら、
サラッとした質感のショッパーに目を落とす。

.
1日1組限定、
完全貸切の日本料理店。

微に入り細を穿つ、
堂に入ったもてなしに心がやわらぐ。

.
大切な人を招くには最高のお店。

大切な人を待つのにも最高なお店。

.
誰かを待たせるよりも待つ方がいい。

これから訪れるひとときに、
ワクワクする時間を与えてくれる。

.
○きす三つ葉巻き
○煮だこ
○とうもろこしすり流し
○蓬が島 かれい造り
○鱧ざく
○あおりいか からすみ掛け
○じゅんさい鍋
○鯛めし
○ルナピエナ


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オステリア ボッカーノ

神奈川 川崎  元住吉




 " パスタ沼。"

パスタは常に10種類以上がオンリスト。

乾杯のグラスが乾くのを忘れ、
"ああだこうだ"と
いつまでも決めあぐねいている

この時間がなんとも愛おしい。

.
○渡り蟹とトマトクリームのリングイネ
○カルボナーラ スパゲッティ
○北海大アサリのボンゴレビアンコ
○海老とアスパラのアメリケーヌソースの
 フェットチーネ

.
メインとは目を合わせず、
パスタ2品なんてこともしばしば。

〆ラーならぬ〆パスタがあってもいい。

.
立ち昇る湯気、
漂う香りに心が茹で上がる。

はじめましてのひと口は、
今も変わらず最高のワクワクを与えてくれる


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銀座くらはし・銀座くらはしhanare

東京  銀座




 " なんだかよく分からないけれど、
めっちゃ美味いです。"

紹介した身として、
これ以上の言葉はない。

.

むせ返るような夏の匂い。

身体をすり抜けていく熱風が、
これから始まる大一番を予感させる。

手繰り寄せた今日この日。
待ちに待った年に一度の祝い酒。

.
飲めや歌えや 呑兵衛踊れ
たまの騒ぎに酒瓶が揺れる 。

巡りわたる歓びの水
往きは酔い酔い 今宵も善酔い 。

.
美酒あり、良縁あり、知友あり。

これに勝る肴なし。​


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サケとサカナ

神奈川  川崎元住吉




 " "夏化粧 "

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夏はなんだかやたらと
陽が高いうちから飲みたくて。

夕方を目前にした土曜15時。

この歯がゆい時間帯から
気の利いた肴で飲れるという
この上ない至福。

.
○焼き茄子とスイカ浸し 土佐酢ジュレ
○カジキマグロの梅しそフライ
○鶏せせりとゴーヤの塩麹炒め
○穴子の白焼き 茗荷ソース

.
煌めくスイカに魅了される。

土佐酢の柔らかな酸味が
西瓜に一層の"らしさ"を添える。

少し酸っぱくて、飛び抜けて甘い。

夏を待つ全ての方に届けたい味覚。

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滋味にほんのり寄り添う夏化粧。

食べ進めるほどに
酒に冷えた胃の腑が熱を帯びる。

じんわりと滲む
その汗もまた夏化粧。




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ワインとイタリアン料理 141

東京  目黒自由が丘




 " 夏がこぼれる "

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茹だり溺れそうな梅雨の夜。

雷門通りの賑わいから
逃がれるように飛び込む
情趣に満ちた日本家屋。

門から続く石畳を早足に抜けて、
木の匂いのする玄関へ滑り込む。

.
下足番の方からの、
"いらっしゃいませ。"のひと言に

なんだかスッと心が軽くなる。

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○前菜
 無花果白掛け・枸杞
 法蓮草浸し・糸花
 穴子笹巻寿司・厚焼き玉子
 蛸柔らか煮・蓮根煎餅
 巻海老

○御椀
 鮎魚女葛打ち・白芋茎
 相混ぜ野菜・木耳・柚子

○温物
 焼き胡麻とうふ

○御造里
 鮮魚盛り合わせ 芽物いろいろ

○煮物
 京都加茂那須・冠茸
 鴨ロース・おくら ふり柚子

○焼き物
 旬の幸 万願寺・酢取り茗荷

○留め肴
 鱧玄米揚げ
 枝豆・玉蜀黍東寺揚げ
 新丸十・酢橘

○食事
 玉蜀黍ご飯
 赤だし・香の物
 
.
創業は昭和27年。

登録有形文化財にも指定された
数奇屋意匠の老舗料亭。

三代に渡り積み上げてきた伝統は、
由緒に違わぬ風格ともてなしに形を変え、
訪れる人を楽しませる。

歴史、空間、味覚。

滲み出す風情が四季を纏い、
色濃く今を感じさせてくれる。

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うだる夜に飲み干す一献。

鼻先をくすぐる和の香りが、
この身に涼を教えてくれる。




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ワインとイタリアン料理 141

東京  目黒自由が丘




 " 日常の延長線上にある非日常 "

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駅前の賑わいから逃れて、
味わい深い銘店が立ち並ぶ
自由が丘広小路ならぬヒロストリート。

その3階に構える
落ち着いた佇まいの当店。

カウンター8席、テーブル2卓
肌馴染みの良いやわらかな空間。

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○山形豚 自家製サルシッチャとじゃがいものクリーム

○山利釜あげシラスと青唐辛子のペペロンチーノ
 からすみがけ スパゲット

○極みエノキとルッコラのサラダ

○真イワシのベッカフィーコ
 ナッツやチーズをつめたパン粉焼き

○とうもろこしの冷製スープと
 チーズスタンドモッツァレラチーズ

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その馴染みやすさから
見事に反比例する骨太なイタリアン。

ひと口で伝わる造詣の深さ。想いの分厚さ。

距離の近さゆえ、
カウンターに座ればそこはシェフズキッチン。

ひと皿が仕上げられていく様に
ワクワクとよだれが止まらない。

.
当店は18:00OPEN、26:00CLOSE。

二軒目としての選択もできるという、神がかった尊さ。

.
仕事終わり、
頑張った自分へのご褒美に。

陽が落ちる前の休日の乾杯に。

終電を忘れるぐらい、騒いだあとの〆パスタに。

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振り返れば、いつもそこにいてくれる

頼りがいのあるイタリアン。



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鮨とよふく

神奈川  川崎 新百合ヶ丘




 " つまみ。"

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川の流れに身を任せるように
目の前を過ぎて行く
日常のアレやコレや。

さらさらと流れていくモノあれば
所在無げにいつまでも
くるくると漂うモノもいる。

.
心の縁に溜まったモノを
手のひらで掬ってかざして見せる。

形、色、重さ
人それぞれで違うモノ。

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それはきっと
とても酒に合う。

分かち合う
それぞれの人生が
なによりの肴。



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